小児矯正治療
成長期利用した矯正治療
このようなお悩みをお持ちではありませんか
- 「子どもの歯並びが少し気になる」
- 「受け口や出っ歯はいつから相談すれば良いのだろう」
- 「この子の将来のために何かできることはないだろうか」
大切なお子様のお口元を見て、そう思われたことはありませんか。
小児矯正治療は、単に見た目をきれいにするためだけのものではありません。
その本当の目的は、お子様の顎の健やかな成長を正しい方向へと導き、将来、永久歯が無理なくきれいに並ぶための、しっかりとした「土台」を作ってあげることにあります。
私たち中西歯科では、お子様の成長期という、二度とない貴重な時期の力を極力活かした「早期介入」を重視しています。
そして治療期間を通じて、お子様ご自身の心と身体へのご負担をできる限り少なくする、優しい治療方法を選択することをお約束します。
矯正治療は、保護者の皆様からお子様への、生涯にわたる健康という素晴らしい贈り物です。
お子様の歯並びに少しでも気になることがございましたら、それは相談を始めるのに適したタイミングです。
どうぞお一人で悩まず、私たちにご相談ください。

なぜ歯並びは悪くなってしまうのか
そもそもどうして、お子様の歯並びは乱れてしまうのでしょうか。
その原因を知ることは、問題を解決し、将来の再発を防ぐためにも非常に重要です。
歯並びの乱れを引き起こす主な原因
歯並びは、持って生まれた要因と、生まれてからの環境要因が複雑に絡み合って決まります。
遺伝による要因
お顔立ちが親子で似るように、顎の大きさや形、歯の大きさや本数といった骨格的な特徴は、ご両親から遺伝する傾向があります。
例えば顎が小さいのに歯が大きい、あるいはその逆のアンバランスがあると、歯が並ぶためのスペースが足りなくなったり、逆に隙間ができたりしてしまいます。
受け口(反対咬合)なども、骨格的な遺伝が関係していることが多いです。
環境による要因(後天的な要因)
生まれてからの何気ない癖や習慣が、歯並びや顎の成長に大きな影響を及ぼすことがあります。
これらを「口腔習癖(こうくうしゅうへき)」と呼びます。
具体的な口腔習癖
習癖の種類 | 影響 |
指しゃぶり | 長期間続くと、出っ歯や、前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」の原因となります |
舌を突き出す癖 | 話す時や、ものを飲み込む時に舌で前歯を押す癖があると、すきっ歯や開咬を誘発します |
口呼吸 | 常に口が開いていると、唇の筋肉が緩み、歯並びが乱れる原因となります。また、お口の中が乾燥し、虫歯や歯肉炎のリスクも高まります |
頬杖 | 片側から顎に力をかけ続けることで、顎の変形や歯並びのズレを引き起こすことがあります |
虫歯による乳歯の早期喪失 | 虫歯で乳歯が予定より早く抜けてしまうと、隣の歯がそのスペースに倒れ込んできて、後から生える永久歯の場所を奪ってしまいます |
悪い歯並びをそのままにしておくことのリスク
歯並びの問題は、見た目だけでなく、お子様の心と体の健康に、様々な影響を及ぼす可能性があります。
虫歯や歯肉炎になりやすい
歯が重なり合っている部分は、歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。
その結果、虫歯や歯ぐきの炎症のリスクが格段に高まります。
しっかり噛むことができない
噛み合わせが悪いと、食べ物を効率よく噛み砕けません。
これが顎のさらなる発育不全や、胃腸への負担に繋がることがあります。
正しい発音がしにくい
歯と歯の隙間から空気が漏れるなどして、特定の音がきれいに発音できないことがあります。
心理的な負担
学校生活などでお友達から歯並びのことをからかわれ、コンプレックスを抱えてしまうと、思いっきり笑えなくなったり、人前で話すことが苦手になったりすることがあります。
これらの問題を未然に防ぎ、あるいは極力食い止めるためにも、早期からの対応が非常に重要なのです。
小児矯正を始めるのに適した時期とは

小児矯正治療の大きな利点は、お子様の「成長する力」を治療に利用できることです。
私たちは、この二度とないチャンスを逃すことなく、適した時期に治療を始めることをご提案しています。
小児矯正における二つの治療ステージ
小児矯正は、大きく二つの段階に分けられます。
第1期治療:骨格矯正期(混合歯列期)
乳歯と永久歯が混在する、おおよそ6歳から12歳頃に行う治療です。
この時期は、顎の骨が活発に成長する「ゴールデンエイジ」です。
この成長する力を利用して、顎の大きさを広げたり、上下の顎の成長バランスを整えたりと、歯が並ぶための「土台」そのものにアプローチします。
骨格的な問題の改善を主目的とするため、「骨格矯正」とも呼ばれます。
第2期治療:本格矯正期(永久歯列期)
永久歯がすべて生えそろってから行う治療です。
成人矯正と同様に、一本一本の歯にブラケットなどの装置を取り付け、歯を精密に動かして、理想的な美しい歯並びと機能的な噛み合わせを完成させます。
なぜ第1期治療が重要なのか
当院が「早期介入」をおすすめする理由は、この第1期治療に多くのメリットがあるからです。
- 抜歯の可能性を低減できる
顎の成長を促し、歯が並ぶためのスペースを十分に確保できるため、将来的に永久歯を抜かずに、すべての歯をきれいに並べられる可能性が高まります。 - 根本的な骨格の問題にアプローチできる
成人になってからでは手術が必要になるような、受け口や出っ歯といった骨格的な不調和も、成長期であれば、顎の成長をコントロールすることで改善できる場合があります。 - 悪い癖(口腔習癖)を改善できる
指しゃぶりや口呼吸といった、歯並びに悪影響を及ぼす癖を、早期に改善するためのきっかけとなります。 - 第2期治療の負担を軽減できる
第1期治療で土台が整っていると、たとえ第2期治療が必要になったとしても、その治療期間が短くなったり、より簡単な装置で済んだりすることが多く、お子様への負担を軽減できます。
ご相談を始めるのに適したタイミング
お子様の歯並びや噛み合わせについて、ご相談を始めるのに適した時期は、「下の前歯が永久歯に生え変わり始める、6歳〜7歳頃」です。
この時期にお口の中を拝見することで、顎の成長の傾向や、永久歯のスペースの問題などを、ある程度予測することができます。
もちろんそれ以前の年齢でも、受け口の傾向が見られるなど、気になることがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
早すぎるということは決してありません。
お子様に優しい当院の小児矯正で用いる主な装置

床(しょう)矯正装置
装置の中央にあるネジを、保護者の方に定期的に回していただくことで、少しずつ装置が広がり、それに合わせて顎の骨の成長を促します。
利点
お食事や歯磨きの際には取り外せるため、お口の中を清潔に保ちやすいのが特徴です。
また装置が見えるのは、基本的にお家にいる間だけなので、学校生活への影響も極力抑えられます。

ファンクショナル・アプライアンス(機能的顎矯正装置)
この装置は、それ自体が歯を動かすのではなく、お口の周りの筋肉の力をうまく利用して、例えば下顎の成長を前方に誘導したり、逆に上顎の過剰な成長を抑制したりと、顎の成長を正しい方向へと導く働きをします。
スペースメインテイナー(保隙装置)
失われたスペースに隣の歯が倒れ込んでくるのを防ぎ、後から生えてくる永久歯のための場所を確保する、「場所取り」の役割を果たします。
取り外し式と、歯に直接固定するタイプがあります。
これらの装置を、お子様のお口の状態や、改善すべき問題点に応じて適切に選択し、治療を進めていきます。
お子様と保護者の皆様に寄り添う当院の治療方針
お子様の「やる気」を育むアプローチ
特にお家で装置を使っていただく治療では、お子様の「治したい」という前向きな気持ちが欠かせません。
当院では、小児歯科のページでもお伝えしているように、お子様の目線に立った優しいコミュニケーションを徹底します。
なぜこの装置が必要なのか、これを使うとどうなるのかを、お子様が理解できる言葉で丁寧に説明します。
そして毎回の来院時には、小さな変化でも見つけてたくさん褒め、治療へのモチベーションを維持できるようサポートします。
保護者の皆様は治療の良きパートナー
当院では、毎回のお口の中の変化や、治療の進捗状況、そしてご家庭で注意していただきたい点(装置の使用時間や清掃方法など)を、分かりやすく丁寧にご説明いたします。
ご不明な点やご不安なことがあれば、いつでも気兼ねなくお尋ねください。
私たちとお子様、そして保護者の皆様が、同じ目標に向かって進む一つのチームとして、信頼の絆を育んでいきたいと考えています。
総合歯科医院だからできる万全のサポート
当院は、矯正治療だけでなく、虫歯予防や治療も行う総合歯科医院です。
矯正の調整のための通院時に、専門的なクリーニングやフッ素塗布、歯磨き指導などを並行して行い、お口全体の健康をトータルで管理することができます。
万が一虫歯ができてしまった場合にも、迅速に対応できるため、安心して治療に専念していただけます。