大人の虫歯とは?原因・症状・治療法と予防のポイントを徹底解説
こんにちは。各務原市蘇原新生町、名鉄「三柿野駅」より徒歩20分、JR「蘇原駅」より徒歩15分にある歯医者「中西歯科」です。

「大人になってから虫歯ができやすくなった」「子どもの頃とは違う痛みや症状に戸惑っている」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
大人の虫歯は進行に気づきにくい場合もあり、放置すると歯の神経にまで影響が及ぶことがあります。また、悪化すると大掛かりな治療が必要となる可能性もあるため、早期発見・対策がとても重要です。
この記事では、大人がかかる虫歯の特徴や虫歯になる原因、放置するリスクなどについて解説します。
大人の虫歯の特徴

虫歯とは、歯の表面や歯と歯の間、歯ぐきの境目などに細菌が付着して酸を産生し、歯質が溶かされる病気です。虫歯は初期段階では痛みを感じにくいことが多く、気づかないうちに進行することも少なくありません。
子どもの虫歯は、主に乳歯や生えたばかりの永久歯に発生しやすく、進行が早い傾向にあります。
一方で大人の虫歯は、歯ぐきの退縮や過去の治療部位など、加齢や生活習慣に起因する要素が多い傾向にあるのです。
また、子どもの虫歯は歯の溝や噛む面にできやすいのに対し、大人では歯と歯の間や歯の根元に多く見られるのが特徴です。
これらの違いを理解し、年齢や生活環境に合わせた予防と早期発見が重要となります。
大人が虫歯になりやすい理由

大人が虫歯になりやすい主な理由について解説します。
加齢による歯の変化・唾液の分泌量の減少
年齢を重ねると、唾液の分泌量が減少したり、歯の表面がすり減ったりする傾向にあります。唾液には細菌の繁殖を抑える働きがありますが、唾液の分泌量が減ると虫歯になるリスクが高まるのです。
また、歯の表面がすり減ると、エナメル質が薄くなります。エナメル質が薄いと細菌の出す酸に弱くなります。その結果、虫歯が発生しやすくなるのです。さらに、歯茎は加齢で下がりやすくなります。歯茎が下がると歯の根元が露出し、その部分には特に虫歯ができやすくなります。
生活習慣やセルフケアの影響
仕事などの都合で規則正しい食生活が難しい方も多いでしょう。ですが、不規則な食生活をしていたり間食の回数が多かったりすると、虫歯菌が活動しやすい環境になります。また、歯磨きが不十分でプラーク(歯垢)が残った状態が続くと、細菌が繁殖して虫歯になるリスクが高まるのです。
大人の虫歯の種類

大人の虫歯には、子どもの虫歯とは違う特徴や種類があり、それぞれ症状や進行の仕方も変わります。以下に詳しく解説します。
二次う蝕(虫歯の再発)
二次う蝕とは、すでに治療を終えた詰め物や被せ物の内側や周りに再び発生する虫歯のことです。過去の治療で使用した詰め物や被せ物が劣化すると、天然の歯との間にわずかなすき間ができることがあります。できたすき間から細菌が入り込むと、虫歯が再発することがあるのです。
大人に多くみられるタイプで、自覚症状が現れにくく、進行すると治療が難しくなる場合もあるため、定期的に歯科医院で検診を受けることが重要です。
根面う蝕(根元の虫歯)
根面う蝕は、歯ぐきが下がることで露出した歯の根元部分にできる虫歯です。加齢や歯周病によって歯ぐきが下がると、歯の根元部分が虫歯になるリスクが高まります。歯の根元部分にはエナメル質がなく、虫歯が進行しやすいです。
そのため、痛みが出るころには重度の状態にまで悪化していたということも少なくありません。
大人の虫歯を放置した場合のリスク

大人の虫歯を放置することで生じるリスクについて解説します。
虫歯の進行
大人の虫歯は、痛みを感じにくいことが多く、気づかないうちに進行する傾向にあります。歯の神経がすでに弱っていたり、過去の治療で神経を除去していたりする場合は、痛みが出にくいです。そのため、自覚症状が少ないうちに虫歯が深部まで進行することもあります。
また、加齢や生活習慣の影響で唾液の分泌量が少なくなり、口腔内の自浄作用が低下することも、虫歯が進行する一因です。
歯の喪失や全身への影響
虫歯を放置すると、歯の根まで細菌感染が広がって最終的には抜歯が必要になる可能性があります。歯を失うと咀嚼機能が低下し、食事内容が偏ったり、発音に影響したりすることもあるでしょう。
さらに、口腔内の細菌が血流を通じて全身に広がると、心疾患や糖尿病などの全身疾患の発症に繋がるリスクもあります。特に、基礎疾患を持つ方や高齢者の方が虫歯を放置すると、全身の健康に影響を及ぼす可能性が高くなります。そのため、早期の発見と治療がとても重要です。
大人の虫歯を予防する方法

大人の虫歯を予防するために、日常生活で取り組める具体的な方法について解説します。
しっかりと歯磨きを行う
虫歯予防の基本は、毎日の丁寧な歯磨きです。特に就寝中は口内が乾燥しやすく、虫歯のリスクが高まるため、丁寧なケアを心がけましょう。歯ブラシは毛先が広がっていないものを選び、歯と歯ぐきの境目や奥歯の溝までしっかり磨くことが重要です。
また、歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは落としきれないため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。
フッ素入りの歯磨き粉や洗口液を活用する
フッ素には、歯の質を強化したり、虫歯の原因となる細菌の活動を抑制したりする効果があります。フッ素が配合された歯磨き粉を使うことで、虫歯になりにくい環境を作ることができます。
加えて、抗菌作用のある洗口液を使用すれば、口腔内の細菌を減らせます。使用方法や頻度については、製品の説明を確認しましょう。
生活習慣を見直す
糖分を含む飲食物の摂取回数を減らしたり、規則正しい食事を心がけたりすることも、虫歯予防に効果的です。完全に糖分を含む飲食物を避ける必要はありませんが、摂取後は歯磨きをするなど、口内に汚れが残らないようにしましょう。
歯並び・噛み合わせの矯正を検討する
歯並びや噛み合わせが悪いと、歯磨きが行き届かない部分ができやすくなります。気になる場合は歯科医院で相談し、必要に応じて専門的なケアや矯正治療を検討することが大切です。
大人の虫歯の治療方法

大人が虫歯になった際の治療法について詳しく解説します。
虫歯の進行度別の治療法
虫歯の治療方法は進行度によって異なります。まずは口腔内の確認やレントゲン撮影などをして虫歯がどのくらい進行しているのかを診断します。
初期の虫歯(CO)では、フッ素塗布や歯のクリーニング、適切なケアで進行を抑えることが期待できます。エナメル質や象牙質まで進行した虫歯(C1・C2)の場合は、虫歯部分を削り、詰め物で補います。
神経まで達した虫歯(C3)は、神経を除去する根管治療が必要になります。歯の内部にある神経や血管を除去し、洗浄・消毒したあとに、薬剤を詰めて被せ物を装着します。さらに進行して歯根まで虫歯が及ぶ場合(C4)は、抜歯が必要になることがほとんどです。
虫歯治療にかかる費用や期間は、進行度や使用する材料によって異なります。初期の虫歯治療は短期間で済むケースが多く、保険適用の場合の費用は1,000円〜3,000円程度が一般的です。詰め物や被せ物の素材などによっても費用は大きく異なります。
根管治療や抜歯を伴う場合は、さらに費用がかかる傾向があります。
虫歯が再発した場合の治療法
過去に虫歯を治療した際の、詰め物や被せ物の下で虫歯が再発することがあります。この場合は、古い詰め物や被せ物を一度外し、虫歯部分を丁寧に除去したうえで、新たに詰め物や被せ物を作製して装着します。
虫歯の再発を防ぐためのポイント

虫歯治療後の再発を防ぐためには、日々のセルフケアが重要です。あわせて、歯科医院でのプロによるケアも活用していきましょう。
セルフケア方法を見直す
虫歯の再発を防ぐためには、毎日しっかりと歯磨きをすることが大切です。特に、歯と歯の間や歯と歯茎の境目には汚れが残りやすいです。そのため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、しっかり汚れを落とすことが重要なのです。
また、食べかすや歯垢が溜まりやすい部分は人それぞれ違います。歯科医院では歯科衛生士が患者さん一人ひとりの歯並びの状態に合った歯磨きの仕方を指導するブラッシング指導が受けられます。
磨き方の癖や磨き残しが多い部分を知り、歯並びに合わせた歯磨きの仕方を教えてもらうことで、セルフケアの質が向上します。虫歯になりにくい口内環境を作るためにも、定期的にセルフケアを見直すと良いでしょう。
歯科医院で定期検診を受ける
治療後も定期的に歯科医院を受診することで、虫歯の早期発見や、治療した部分のチェックが可能になります。また、定期検診では専門的なクリーニングや歯科医師によるアドバイスを受けられます。
一般的には3〜6か月に1回の頻度が推奨されていますが、患者さんのお口の中の状態や生活習慣によって頻度は異なります。歯科医師と相談し、適切な頻度で受診しましょう。
まとめ

大人の虫歯と子どもの虫歯との大きな違いは、加齢や生活習慣の変化、歯茎の後退などが影響することです。特に歯と歯の間や歯の根元にできやすく、治療のあとの詰め物や被せ物の周りにできることもあるのです。
虫歯を放置すると、抜歯が必要になるだけでなく、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。
日々の歯磨きや定期的な歯科検診、整った生活習慣が予防につながります。治療後に虫歯が再発するのを防ぐためにも、口腔ケアを継続しましょう。
虫歯の症状にお悩みの方は、各務原市蘇原新生町、名鉄「三柿野駅」より徒歩20分、JR「蘇原駅」より徒歩15分にある歯医者「中西歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、長年の経験で培った技術と日々の研鑽に基づき、虫歯治療から専門的な治療まで、お一人おひとりのお悩みに丁寧にお応えいたします。