根管治療の費用の目安と、負担を軽減するためのポイント
こんにちは。各務原市蘇原新生町、名鉄「三柿野駅」より徒歩20分、JR「蘇原駅」より徒歩15分にある歯医者「中西歯科」です。

根管治療は、虫歯が深く進行した場合に、歯を抜かずに残すための治療です。「根管治療(歯の根の治療)をしましょう」と医師から告げられ、費用に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、根管治療の内容や費用相場、費用負担を軽減するためのポイントについて解説します。
根管治療とは

根管治療とは、一般的に歯の神経の治療と呼ばれる歯科治療です。虫歯が進行し、歯の神経(歯髄)まで達した場合に行われる治療で、根管内(歯の根の中の管状の部分)の感染部分を除去し、内部を清掃・消毒してから薬剤を詰めます。これにより、歯を残すことを目指します。
歯髄が炎症や感染を起こすと、強い痛みを引き起こします。そのまま放置すると、炎症が広がって歯を失うリスクが高まります。このため、根管治療によって感染源を除去することが重要です。
根管治療の基本的な流れ
根管治療では、感染源を除去しながら、内部を清潔に保つことが基本となります。まず、局所麻酔を行い、歯の内部に到達するための穴を開けます。そのあと、特殊な器具を用いて神経や血管組織を丁寧に取り除きます。
歯の構造が複雑であるため、根管内の清掃・消毒は複数回の通院に分けて行われるのが一般的です。清掃後は薬剤を詰めて密閉し、最終的に被せ物で補強して治療を完了させます。
治療期間と回数
根管治療は通常1回で完了することはありません。根管内の清掃・消毒を数回繰り返す必要があるため、1週間に1回程度の頻度で受診します。清掃・消毒には3〜5回ほどの通院が必要なので、通院期間は1〜2ヶ月程度が一般的でしょう。
根管治療の費用の目安

根管治療の費用は、保険診療か自費診療かによって大きく異なります。それぞれの費用相場を、詳しく見ていきましょう。
保険診療の費用相場
日本の公的医療保険制度に基づく保険診療では、使用する機器や薬剤、治療法に制限があります。基本的な治療を受けることが可能で、多くの場合で費用を抑えられます。費用の目安は、3割負担で5,000円〜1万円程度でしょう。
ただし、複雑な症例や再治療が必要な場合は、追加の費用が発生することもあります。
自費診療の費用相場
全てを自費で賄う場合の費用は、より高額になります。自費診療では、治療の質や使用機器・材料にこだわることができ、例えばマイクロスコープやレーザー、ラバーダム防湿などを用いた精密治療が行われることが多いです。
これにより、術後の予後が格段に向上し、成功率も高まります。自費診療による根管治療の費用は、1本あたり8万円〜15万円程度が目安です。根管内の状態や使用する機器などによって、大きく変動します。
根管治療の費用はどうして高くなりやすい?

一般的な虫歯治療などと比較して、根管治療の費用は高いと感じた方もいるかもしれません。ここでは、根管治療の費用が高くなりやすい理由について解説していきます。
高度な技術と経験が求められる
根管治療では、歯の内部にある非常に狭い空間内で、精密に処置を進める必要があります。特に、根の形状が複雑な場合や、以前に他の治療を受けた歯を再処置する場合は、より高い技術力が求められます。
歯科医師の経験や腕によって治療の成功率が大きく左右されるため、安価な治療では十分な技術サポートが受けられないこともあります。技術料がかかることが、根管治療の費用が高くなりやすい理由といえるでしょう。
精密機器と専用器具の使用
根管治療の費用が高額になる大きな理由として、治療に使用する精密機器や各種器具の影響も挙げられます。根管は非常に細く複雑な形状をしており、正確に状態を確認できなければ汚染組織や細菌が残ってしまう可能性があります。
このため、精密機器や専用の器具を使用して処置を進めます。感染部分を確実に除去し、再感染のリスクを最大限に抑えるには、精度の高い薬剤や材料の選択が不可欠です。
これらの導入・維持費などに費用がかかり、治療費に反映されることがあります。
歯を補強する必要がある
根管治療を受けた歯は、内部が空洞化しているため強度が大きく低下します。そのままでは割れやすく、放置すると抜歯につながることもあるため、歯を補強する治療が必要です。
一般的には、以下のような処置を行います。
- 土台(コア)の作成
- 仮歯の装着
- 被せ物の作成
- 被せ物の装着
根管治療後は補強のための処置を行うため、追加で費用が発生することが多いです。
根管治療の費用負担を抑える方法

根管治療は複雑で長期間の治療になることもあり、費用負担が大きくなるケースがあります。特に、自由診療の場合、高額な機械や材料を使用するため、費用が数十万円に及ぶことも珍しくありません。
しかし、治療費を抑える方法はいくつかあります。事前に確認しておきましょう。
保険診療の適用範囲を理解する
根管治療には、健康保険が適用される範囲と適用されない範囲があります。保険診療は一般的な治療であり、使用できる材料や技術に制限がありますが、費用の自己負担を抑えることができます。
治療の計画とスケジュールの調整
根管治療は複数回にわたる通院が必要です。通院頻度が高いと、交通費や時間的な負担が積み重なり、総合的なコストが増大するでしょう。治療計画を立てる際には、通院スケジュールを無理なく確保できるかどうかも重要な視点です。
また、治療期間中に別の虫歯やトラブルが発生すると、治療が中断したり追加の処置が必要になったりすることもあります。そのため、治療中も口腔ケアを徹底し、口内環境を悪化させないことが非常に重要です。
複数の歯科医院で見積もりを取る
根管治療の費用は歯科医院によって異なります。特に、自費診療の場合は歯科医院ごとに料金体系が異なるため、複数の歯科医院で見積もりを取ることで、より負担の軽い選択が可能になるでしょう。
ただし、その際には、治療内容や使用する材料、再治療時の保証なども合わせて確認することが重要です。安さだけでなく、総合的な条件を比較することが大切です。
医療費控除の活用
医療費控除とは、1年間に自分と家族の医療費が一定額を超えた場合に、確定申告することで受けられる所得控除のことです。根管治療にかかる費用も、医療費控除の対象となります。
医療費控除を申請するためには、確定申告時に医療費の領収書が必要です。これらの領収書を保管しておくと、確定申告の際にスムーズに手続きが行えます。
特に、高額な治療を受けた場合は大きな負担を軽減できる可能性があります。また、治療内容や通院のための公共交通機関を利用した交通費も対象となるため、通院の記録なども残しておくと良いでしょう。
定期的なメンテナンスで再治療を防ぐ
根管治療を完全に終えたあとは、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが重要です。治療後もしっかりとケアを行うことによって、再度根管治療が必要になるリスクを大幅に減らすことができます。
再治療が必要になると、再度治療の費用が発生します。また、2回目の根管治療は工程が複雑になり、成功率が低下する恐れがあります。
根管治療を行っても歯を残せない場合は、抜歯を選択する可能性が高まります。歯を長く維持するためにも、定期的なメンテナンスは欠かせません。
まとめ

根管治療は、歯を抜かずに残すための重要な治療です。根の内部まで丁寧に処置を行うため、費用は決して安くはありません。保険診療と自費診療では費用が大きく異なり、自費診療では使用する機器や技術によって高額になる場合もあります。
ただし、事前に治療内容を把握し、適切な方法を選べば、費用負担を抑えることは十分に可能です。また、医療費控除や保険診療の活用など、費用を軽減する手段も多く存在します。大切な歯を守るために、正しい知識を持って治療を選択しましょう。
根管治療を検討されている方は、各務原市蘇原新生町、名鉄「三柿野駅」より徒歩20分、JR「蘇原駅」より徒歩15分にある歯医者「中西歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、長年の経験で培った技術と日々の研鑽に基づき、虫歯治療から専門的な治療まで、お一人おひとりのお悩みに丁寧にお応えいたします。当院の診療案内ページはこちら、お問い合わせも受け付けておりますので、ご活用ください。