子どものすきっ歯が気になる!原因と治療法、予防法を解説
こんにちは。各務原市蘇原新生町、名鉄「三柿野駅」より徒歩20分、JR「蘇原駅」より徒歩15分にある歯医者「中西歯科」です。

子どもの前歯にすき間があるすきっ歯は、成長過程でよく見られる状態です。多くの場合、乳歯から永久歯への生え変わりの時期に見られるもので、自然に改善されることも少なくありません。
しかし、舌の癖や指しゃぶりなどが影響しているケースもあり、そのままにしておくと歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。また、見た目が気になって、子どもが自信を失うケースもあるでしょう。
「このままでいいの?」「治療が必要?」と不安に感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、子どものすきっ歯の原因や治療の必要性、予防方法についてわかりやすく解説します。お子さんの歯並びが気になるという保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
すきっ歯とは

すきっ歯とは、歯と歯の間にすき間ができている状態を指します。
特に上の前歯(中切歯)に見られるすき間は正中離開(せいちゅうりかい)とも呼ばれ、子どもの場合は乳歯の生え変わりの過程でよく見られる現象です。すきっ歯自体は病気ではなく、歯の成長段階の一つとして現れることもあります。
永久歯に生え変わる過程で自然に治る場合も多いため、すぐに治療が必要になるわけではありません。
しかし、原因によっては放置することで歯列不正や発音への影響、審美的な問題を引き起こすこともあります。そのため、すきっ歯の種類や背景を理解し、正しく対応することが重要です。
子どもがすきっ歯になる主な原因

子どもがすきっ歯になる背景には、成長に伴う一時的な現象から、癖や遺伝的な要素までさまざまな原因があります。ここでは、主な原因について詳しく見ていきましょう。
舌の癖(舌突出癖)
話すときや飲み込むときに、無意識のうちに舌を前に押し出す癖(舌突出癖)がある子どもは、歯の間に力がかかり、すきっ歯になるリスクが高まります。
舌の力が前歯を押し出すことで、歯列が広がり、歯と歯の間にすき間ができてしまうのです。この癖が長く続くと、自然には治らず、矯正治療が必要になる場合もあります。
指しゃぶりやおしゃぶりの長期使用
指しゃぶりやおしゃぶりの使用を長く続けていると、歯列や顎の形に影響を与えることがあります。特に、上の前歯が前方に押し出されると、すきっ歯になるのです。
指しゃぶりは2〜3歳頃までであれば特に問題にならないことが多いですが、4歳を過ぎても習慣として続いている場合は、歯並びに影響を及ぼす可能性があります。
歯の数が足りない(先天性欠如歯)
永久歯が生まれつき不足している先天性欠如歯は、子どものすきっ歯の原因の一つです。特に前歯や小臼歯に見られやすく、歯と歯の間に大きなすき間ができることがあります。
この状態では、周囲の歯がバランスを崩して位置がずれたり、噛み合わせに影響を与えたりすることもあります。見た目の問題だけでなく、将来的な機能面にも関係するため、早期発見と専門的な対応が必要です。
レントゲン検査で診断できるため、心配な場合は歯科医院で相談しましょう。
上唇小帯の異常
上唇小帯(じょうしんしょうたい)とは、上唇の裏側と歯ぐきをつなぐ筋のことです。この部分が太く、歯の間まで伸びていたり、位置が低すぎたりする場合、前歯の間にすき間ができることがあります。
特に永久歯が生えそろってもすきっ歯が閉じない場合は、上唇小帯の異常が関係していることが多いです。必要に応じて、小帯の切除手術(小帯切除術)を行うことで、すき間が自然に閉じる可能性もあります。
子どものすきっ歯は治療したほうがよい?

子どものすきっ歯が気になる場合「治療が必要なのか、それとも自然に治るのか」と悩む保護者の方も多いでしょう。ここでは、治療が必要なケースと経過観察でよいケースに分けて解説します。
治療したほうがよい場合
子どものすきっ歯が自然に治る見込みが低いと判断される場合には、早めの治療が必要です。
たとえば、舌癖や指しゃぶりが原因で前歯に強い力が加わっているケース、永久歯が生えそろってもすき間が閉じないケース、上唇小帯の異常、歯の欠如などが該当します。また、見た目や発音に影響が出ていて、子どもが気にしている場合も治療の対象となります。
放置すると歯並びや噛み合わせに悪影響を与える可能性があるため、歯科医師の診察を受けることが大切です。
経過観察でよい場合
一方で、すきっ歯が乳歯の時期に見られる一時的なものや、永久歯への生え変わり途中に見られるものであれば、基本的には経過観察で問題ありません。顎の成長や永久歯の萌出が進むことで、自然にすき間が閉じる可能性が高いです。
この時期にすきっ歯が見られても、焦らず見守りましょう。
子どものすきっ歯を治療する方法

子どものすきっ歯の治療方法は、その原因や歯の成長段階に応じて異なります。永久歯が生えそろう前後かどうかで選択肢も変わるため、歯科医師の判断のもとで適切な方法を選ぶことが重要です。
代表的な治療法としては、矯正装置を用いて歯のすき間を閉じる歯列矯正があります。特に永久歯が生えそろってからは、ワイヤー矯正やマウスピース矯正が選択されます。
また、舌癖が原因の場合は、歯科医院で口腔筋機能療法(MFT)という専門的なトレーニングを受けることで悪化を防ぎます。
さらに、上唇小帯が原因となっているケースでは、小帯を切除する外科的処置を行うこともあります。歯の欠如がある場合には、将来的にインプラント治療などの歯を補う治療を視野に入れることもあります。
子どものすきっ歯を予防する方法

すきっ歯を未然に防ぐためには、日常生活のなかでの小さな習慣や意識が重要になります。以下に予防方法をご紹介します。
指しゃぶりやおしゃぶりは早めに卒業する
指しゃぶりやおしゃぶりの習慣は、できれば3歳頃までには卒業しましょう。急にやめさせるのではなく、少しずつ頻度を減らしたり、本人の気持ちを尊重しながら進めたりすることが大切です。
保護者の方が無理にやめさせようとすると、逆効果になることもあるため、子どもの気持ちに寄り添って対応しましょう。
正しい舌の使い方を意識させる
舌癖によるすきっ歯を予防するためには、日頃から正しい舌の使い方を意識させることが大切です。具体的には、舌を上あごに軽くつけるよう促す、舌を前に出さないように注意するなどです。
口を閉じたときに舌がどこにあるかを聞いてみるのも良いでしょう。必要に応じて、歯科医院で相談すると専門的なアドバイスを受けられます。
口呼吸を改善する
口呼吸の癖がある子どもは、舌が下がり気味になり、歯や顎の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。鼻づまりやアレルギーが原因で口呼吸になっていることもあるため、耳鼻科との連携も必要です。
普段から口を閉じることや鼻で呼吸することを意識づけると、自然と舌の位置や顎の使い方が正され、歯並びが整いやすくなります。
歯並びや口周りの癖を定期的にチェックする
子どもの成長とともに、歯並びや口の使い方も変化していきます。定期的に歯科医院でチェックを受け、歯の状態や舌の動き、癖などを確認してもらうことが予防の第一歩です。
異常が早期に発見されれば、軽度な対応で改善することも可能です。定期的に検診を受けることは、虫歯の予防だけでなく、歯並び全体の健康維持にもつながります。
まとめ

子どものすきっ歯は、成長の一環として一時的に見られることも多く、必ずしもすぐに治療が必要というわけではありません。
しかし、原因によっては歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。特に舌癖や指しゃぶり、上唇小帯の異常、歯の数の不足などが関係している場合には、専門的な対応が求められます。
見た目の問題だけでなく、発音や子どもの心理的な負担にもつながることがあるため、気になる場合は歯科医院で相談することが推奨されます。
小児矯正を検討されている方は、各務原市蘇原新生町、名鉄「三柿野駅」より徒歩20分、JR「蘇原駅」より徒歩15分にある歯医者「中西歯科」にお気軽にご相談ください。
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